転んでひざを擦りむいてしまい、とても痛い思いをした経験はないでしょうか。
子どもの頃に遊んでいた時や運動中に、誰もが一度は経験したことがあると思います。
擦り傷の場合は切り傷などと違い、特に傷口に泥などが付着することが多く、きちんと処置しないと化膿する原因にもなります。
処置の内容も、消毒をして絆創膏を貼ることが一般的だと考えられていますが、近年では傷口を早く治す処置として考えられている方法もあります。
今回は擦り傷を化膿させない処置方法や早く治す治療法について紹介します。
擦り傷の基本的な処置4つ
・流水で表面の汚れを洗い流す
擦り傷の表面に付いた泥や砂をきれいに洗い流しましょう。
表面の付着物が残っていると、化膿する原因にもなりますので、手のひらで軽く触れて痛みを我慢して洗い流します。
病院での処置の場合は、化膿させないために局所麻酔を行い生理食塩水で傷口をよく洗ったりします。
・消毒液は使用しない
消毒液を使用すると、擦り傷を早く治すどころか、傷の治りを遅らせてしまいます。
細菌を消毒するだけでなく、傷口から出てくる傷を治す成分にまで影響を与えてしまうためです。
近年では消毒液を使用しないことが早く治す処置として一般的です。
傷口を水で洗わないで消毒液を使用してしまう人もいますが、これも化膿する原因になるので、絶対に行ってはいけません。
・止血処置
擦り傷の出血がひどい場合は清潔な布などをしばらく押し当てて、出血が止まるのを待ちます。
・傷口を乾燥させない絆創膏を貼る
一昔前は、傷口を乾燥させてかさぶたをつくるのが、擦り傷の処置として一般的でした。
しかし近年では傷跡を残さずかつ早く治す処置として、傷口は乾燥させないことが推奨されています。
絆創膏を貼る場合は、布タイプではなく擦り傷を乾燥させないタイプのものを選ぶようにしましょう。
化膿した擦り傷を早く治す治療法
・湿潤療法
湿潤療法という処置が、擦り傷を含めケガの治療法として一般的になってきました。
傷口を乾燥させない、消毒しない上で自然治癒を第一とした処置方法です。
特に化膿した擦り傷の場合は、放置すると悪化する場合もありますので、注意が必要です。
湿潤療法は化膿した擦り傷なども早く治す処置方法となりますので、ぜひ参考にしてみてください。
・湿潤療法の処置内容
●まず擦り傷の傷口を水でよく洗います。
異物が残っていると化膿の原因となりますので、痛くてもきれいに洗い流すようにしましょう。
消毒液は使用してはいけません。
ガーゼなどを当てたいところですが、傷口から出てくる傷を治すための成分を吸い取ってしまうため、使用しません。
●擦り傷の傷口を乾燥させず傷を早く治すタイプの絆創膏を貼ります。
布タイプの絆創膏は使用しないようにしましょう。
●擦り傷は、ラップ使用した処置も効果的です。
ラップを使用する場合は、ラップにワセリンを塗り、擦り傷の患部に巻くようにしましょう。
ラップは1日に数回交換が必要です。
かさぶたをつくらず、自然に皮膚ができあがったら擦り傷が治ったと判断して良いでしょう。
・湿潤療法が適さない場合
自分で治せるような比較的軽い擦り傷の場合は、湿潤療法を行うと良いですが、湿潤療法が適さない擦り傷以外のケガもあります。
例えば、骨が見えていたり、
出血が止まらないような深いケガの場合、
傷口の取れない異物が入っている場合、
動物にかまれた場合、
水ぶくれができるほどのやけどの場合です。
このような場合は早急に病院を受診し、早く治すために医師の指示のもと処置を行うようにしましょう。
最後に一言
今回は擦り傷の基本的な処置の仕方や化膿した擦り傷まで早く治す方法を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
以上の情報がお役に立てれば幸いです。
コメントを残す